天然秋田杉の柾目を薄く剥ぎ、煮て曲げ、山桜の樹皮「樺」で縫い留める秋田・大館の曲物。金具も接着も使わない。おひつは杉が調湿し、ご飯をもちもちに保つ。昭和五十五年、国指定伝統的工芸品。
弘前に伝わる漆器。仕掛けベラで凹凸をつくり色漆を四十数回塗り重ねて研ぎ出す「唐塗」の斑紋。あまりの手間から「津軽の馬鹿塗り」。
畑の暦の外からやってくる春の緑。たらの芽、こごみ、ふきのとう。かつての救荒食は、いま春いちばんの味覚。
岩手の鋳鉄——鉄瓶・急須・風鈴。日本初の伝統的工芸品指定(1975)。一度は消えかけ、いま世界で見直される鉄。
小鹿田の土は川へ、川は温泉へ、温泉は食卓へ。関係そのものが、巡る道になる。